らうんどあばうと

ラウンドでアバウトでランデブー

【2019/4/15】

今朝、目が醒めた瞬間に身体がどしりと重くなった。

こんなことをやっていてはいけないと思う。こんなことに膨大な時間を費やしている。違うかもしれないと思う。後悔の種をまき散らしている。種は時間によって育つ。なぜそんな風に思うの。使命が先にあるのではない、費やしてきたものから自然と決定されるものだ。それが本人の希望通りとは限らんのだよ。そうであるとしてもこんなことをしている今の時間が正しいとは証明されない。

今感じていることが僅かでも分かるのは今ではなく、先である、自分の中の時間は常に遅延している。

午前中、突然に叫びだしたい衝動が走る。帰り道にチラシ配りの人間に声を掛けられ、少し心が軽くなる。僕はチラシ配りの方が対象とする層の人間ではなかったため、あなたがチラシを渡したい人間ではないですよ、と伝えるために少しの言葉を発しただけだけだが、急に嬉しくなる。人間臭いな、僕。そういえば以前、繁華街でキャッチに声を掛けられたときに話をちゃんと聞こうとしたことがある。一緒に居た人間に手を引かれて、相手にするなと促されたけれど。あの時も嬉しかったのかもしれない。今日のことも以前のことも、顔を知り合っている人間ではなく全くの他人だったことが大きい。もう交じり合わない人間なのだから僕を覚えていることもない。

自分が見えている世界が全てという立場の人間もいるのだろう、だけれども僕はその立場は取りたくない。そう前提する人間は卑怯だ。僕の世界は僕が見ているささいな現実と空想、そして僕からはまだ見えない途方もない空白によって構成されている。