【曲感想】pinkie / BUMP OF CHICKEN
pinkie ★★★★★
『HAPPY』のカップリングです。A面同様に歌詞が素晴らしい曲ですね。COSMONAUTの時期らしい歌詞で、他の曲とも共通する部分が多いです。歌詞だけでなく、メロディラインも綺麗でカップリングのままでアルバムにも入らないのはもったいない曲です。中盤まではほわほわしていてラストのサビに合わせて音が分厚くなるある種劇的な展開はやられてしまうでしょう。ほかにもカップリングにおさまっている曲はありますが、特にこの曲についてはシングルとも引けを取らない、BUMPの代表曲にもなりえるほどの曲だと思っています。長めのアウトロからフェイドアウトする珍しい終わり方はカップリングらしいと言えるかもしれません。pinkieというタイトルの主題も良いです。歌詞の着想自体は掴みにくいものの、聴き手側にとっての個人的な解釈はしやすくなっている深長な歌詞は良い意味で上手いと感じます。固有の人や物を登場させずに時間を描くことで具象的でない物語が感じられて、あーやっぱりBUMPの歌詞って良いなあと思えます。
隠しトラックは『ラブ・トライアングル 君と僕と委員長ver.』は途中までの予想を裏切られる展開になりますね。聴いたことのある隠しトラックの中では結構インパクトが大きいものでした。
- アーティスト:BUMP OF CHICKEN
- 発売日: 2010/04/14
- メディア: CD
【CD感想】OTRL / 奥田民生
調べてみたらこれ元々はライブ音源で,ミックスしなおしたものらしいですね.シンプルなアルバムで純粋に歌のメロディを楽しめます.韻を踏んだノリの良い曲が好きな人は好きでしょう.『最強のこれから』は力強く,分厚いサウンドがグッドです.
1.最強のこれから ★★★★★
Cメロのギターが止む部分からサビに入っていくのが気持ちいい.これと『解体ショー』はヒリヒリしているようで実は緩い,聴いていてバランスの取れた高揚感を持てるところが良いです.
2.わかります ★★★★☆
3.えんえんととんでいく ★★★☆☆
4.RL ★★★☆☆
5.音のない音 ★★★★☆
6.たびゆけばあたる ★★★☆☆
7.ひとりカンタビレのテーマ ★★★☆☆
8.かたちごっこ ★★★☆☆
9.Room 503 ★★★☆☆
10.解体ショー ★★★★★
歌詞のテーマ性も相まって,エンディングテーマのような雰囲気があります.シンプルなギターサウンドの上で押し寄せるようなサビは胸が熱くなります.
11.暗黒の闇 ★★★★☆
結構好きです.単調ですが,クラップが入っているのが効果的だと思いました.
【詩】海
ここで待っている。 だが何を待っているのだろう? 白い流木、欠けた貝殻。乾いた音を立てるものたち。 待つためには目を閉じなくてはならぬ。そのときが来ればそっと触れて教えてくれるはずだからである。 流美な言葉をただ重ねればよいのだろうか? 書くのに丁度よく、目障りにならないように整備されたものを? ああ、大切なのは画策をしないことである。 意味を画策しないことである。 (結晶だろうか?いや、そうではない。 そうではなく、散逸である。) どうやら様様なものを真に受けすぎたようである。 空間を、時間を、存在を真に受けた。 そして数を真に受けた。あらゆる数を。 真に受けてしまった僕はやり直さなくてはいけないようになる。 構築することを。そうだ、はじめのはじめから。 ああ、夜空のほとんどは暗闇に覆われていて天体は幽かにしか認められないのに、どうして星星は満ちみちていると思わずにいられないのだろう? 僕はそういうものを持たない人間である。星星に随伴するこの図形のようなものを。 病を起して長いこと臥している女が体の向きを変えたときに目にした月明りのようなものを。 女はそれを見てこれまでに受けた全ての印象を思い起したはずである。 春の陽気が肌を撫でるさまを。風の朝の静かな予感を。 そして何よりもいのちを思い起しただろう。みずからのいのちを。 僕はそういうものを持たない人間なのであるから跪いたとしてそれはくずおれただけになる。僕はこういう人間である。 (光は一切なく、波が水平線からひたすらに打ち続く海のことを想像できるだろうか? 波は打つたびに暗闇を攫い、海は漆黒を深めていく。こういった海のことを? 想像できたらどうする? 想像できたら⋯⋯波の打ちつける音。)
【2020/4】
コロナウイルスが凄まじい影響を及ぼしていて、日本も世界も困っていますね。そして片隅で僕も困っているわけなんです。社会のことを綺麗で完璧な円のように考えていた。だがどうだろう。歪で見れたもんじゃない、凹みが数え切れないくらいある。誰も何を作っているのか分からないのだ。誰一人として。あちらこちらで勝手にこねたり壊したりしている。社会はそんなようだと思う。誰も監督することは出来ない。誰もが俯瞰できない位置にいるためだ。一体その中の誰が監督することができよう。一人一人が見える範囲で直線をつくろうとするのが賢明だと考える。そうすれば直線と直線が交叉した部分にだけに歪みが生じるのであって、今の曲線が混雑している状況よりは随分ましだとも考える。誰もが直線を作ることに集中し、角ばった箇所で更に直線をつくることを繰り返す。そうすれば遠目から見たときに円のように見えることになる。被害者のみしかいないのであれば、加害者はいないことになるがそれは被害者がいることに矛盾しているからはじめにできるのは加害者である。そして社会をつくることは加害することである。僕も当然加害することは避けられない。僕は綱渡りをする。僕自身が入念に準備してきた綱渡りである。落ちても大丈夫なような綱渡りである。下に綿を詰めておいて、その上に綱を繋ぐのである。そういう綱渡りをする。書くのが面倒だ。
【CD感想】Union / Yes
ハードなポップが集まったアルバムです。多くの人に強い印象を生むような曲があるとはいいがたいところだと思いますが、『Lift Me Up』は王道で馴染みやすく、『Saving My Heart』はメロディが綺麗で一番好きな曲です。海外のバンドが作る曲には蛍光色をして耳に強く反射するような曲が多くて、Yesもそういうイメージがあって、実際このアルバムもその種の曲は多いと思います。『Saving My Heart』はこういう意味では聴きやすいし、メロウです。
1.I Would Have Waited Forever ★★★★☆
2.Shock To The System ★★★☆☆
3.Masquerade ★★★☆☆
4.Lift Me Up ★★★★★
結構『Saving My Heart』と展開が似ているところがあると思います。ハードに寄せたのがこちらでポップに寄せたのが『Saving My Heart』のような感じでしょうか。
5.Without Hope You Cannot Start The Day ★★★☆☆
6.Saving My Heart ★★★★★
7.Miracle Of Life ★★★★☆
8.Silent Talking ★★★☆☆
9.The More We Live - Let Go ★★★☆☆
10.Angkor Wat ★★★☆☆
11.Dangerous ★★★★☆
それほど聴いたことはありませんが、Yesはこういう耳が眩しくなるような曲を作る印象があります。
12.Holding On ★★★☆☆
13.Evensong ★★★☆
14.Take The Water To The Mountain ★★★☆☆
15.Give & Take ★★★★☆
【CD感想】The Piper at the Gates of Dawn / Pink Floyd
原色を油に浮かべてかき混ぜたような怪しげでサイケなアルバムです。割に単調なところもあってまた聴きたくなるようなものではありません。
1.Astronomy Domine ★★★☆☆
2.Lucifer Sam ★★★☆☆
3.Matilda Mother ★★★☆☆
4.Flaming ★★★☆☆
5.Pow R. Toc H. ★★★★☆
6.Take Up Thy Stethoscope and Walk ★★★☆☆
7.Interstellar Overdrive ★★★★☆
ラストの音がスライドして左右で唸るのはゾクゾクしますね。
8.The Gnome ★★★☆☆
9.Chapter24 ★★★☆☆
10.The Scarecrow ★★★☆☆
11.Bike ★★★☆☆
- アーティスト:Pink Floyd
- 発売日: 2016/01/29
- メディア: CD