らうんどあばうと

ラウンドでアバウトでランデブー

【CD感想】Tarkus / Emerson, Lake & Palmer

表題となっている1曲目は20分超の大作です。これ以外はうーん…といった感じでした。このアルバムはオーケストラアレンジされたCDも発売されているようです。そのうち聴いてみたいですね。


1.Tarkus ★★★★★


2.Jeremy Bender ★★★☆☆


3.Bitches Crystal ★★★☆☆


4.The Only Way (Hymn) ★★★☆☆


5.Infinite Space (Conclusion) ★★★☆☆


6.A Time And A Place ★★★☆☆


7.Are You Ready Eddy? ★★★☆☆


TARKUS

TARKUS

  • アーティスト:LAKE & PALM EMERSON
  • 出版社/メーカー: R M
  • 発売日: 2016/07/29
  • メディア: CD

タルカス~クラシック meets ロック

タルカス~クラシック meets ロック


【詩】ある男

生活の中の捨て置かれた時間で、様様な事物の途中にある合間で、
僕はこうして始めることをします
僕はこれを悲しむべき悲しいことだとは思います
生活は僕の体力を挘り取って始めるのに要するものさえ残しません
また始めたところでそれも詰り僕の不安を込合いさせるだけではないのかとも思います
それに抑抑僕は始めることに向いていませんから
僕は始めるには余りに貧しいのです
僕は鉛筆で線を繋いで、でたらめな模様を描きます
小さい頃にそうやって紙を汚したのはなぜでしょうね
今では恐ろしいことを思わないようにするためになってしまいました
僕は定まりを好みません
しかし、生きることを定まりと考えたのは間違いでした
生きていることは変化です
変化を伴わない変化もあることを知りましたが、死は果してどうでしょう
死は定まりで凝固なのでしょうか
僕はそうは思いません
死んだ僕はやはり定まりを持たないでしょう
僕は死ぬことを生きていないことだと考え、死ぬことを生きていることのように考えます
僕は冷えた手を触れ合わせます
生きていることを確かめるためにはそれで十分だからです
そして一人の男のことを考えます

男は孤独であったが、無論始めからそうあったのではなかった
孤独は始めからそうある場合にのみ孤独なのであると男は理解していた
したがって男の孤独は半端であった
男の生活は他と似たり寄ったりで一見同じようであったが、
完成されていない孤独の中に住居を構えていることが他との異なりであった
男はそこでまだ言葉を与えられていない抽象に言葉を与えることをしていた
抽象は言葉を与えられると、返礼として男に孤独を持たせた
そうして男は自らの孤独を深めていった
また、大きさの合っていない言葉を着せられているものを見つければ、もっと適した言葉を与えたりもした
男は段段とこれが自分の仕事だと解するようになり、
孤独の中で過ごせる残りの時間をある一つの困難な仕事に費やそうと考えるようになった
それは愛に、愛することに言葉を与えることであった
男は愛を考え始められるほどには孤独を深めていたから、この誰も関心を持たない仕事に手をつけることにした
男は少し前から心に現れるようになった愛することに対して言葉を与えようと試みた
男は幾多の方法で試みたが、愛は拒むことを止めなかった
愛はすぐに言葉の影に隠れてしまい、中身の空いた言葉だけがぽつねんとするのだった
男は自分の死が近付いていることを感じ、仕事がついに終わらないことを悟った
男はいつか愛に見合う言葉が芽吹くようにと、これまで愛に与えてきた言葉を全て庭に埋めた
しかし芽吹くことはないだろうとも悟っていた
死を控えながら男の中の愛はより広大になっていた
間もなく男は死んだ
男は死ぬことを恐怖だとは思わなかった
男の死は生と関りの無い死ではないからであった
男が死ぬことは生きたからであって、愛を考えることで獲得した死であった

僕はその男がどのように死んだかを考えます
僕は男が生の中で死を育み、最後には見事に実らせたとも考えます
地中に置去りにされた言葉を誰が再び取り出せるでしょうか
男の言葉は朽ち果て、使いものになりません

【2020/1】

今月の記事であるが今月のことはまあイイとして来月のことを書くのであるが来月は非常に忙しくなりそうでもう既に気分が滅入っている状態である。何より移動が面倒。体力も取られるし僕は乗り物が得意じゃないし。最近スピッツのアルバムで一番好きなのは『惑星のかけら』だと思うようになってきて骨太なタイトルチューンで始まることやポピュラーな『ハニーハニー』、『僕の天使マリ』と『オーバードライブ』は地味ではあるが前者の小刻みなメロディは耳の中で弾けるし後者の実は分厚いロック風のギターはファニーな間奏部分とアンマッチでいてそれがまた良かったり、『アパート』はセンチメンタリティで懐古な空気を纏っているスピッツらしい曲で繊細なギターが何というか過去の方向へ広がりを持たせるしハーモニカは王道チックで良い、『シュラフ』の雰囲気はアルバム全体のそれとかけ離れてなくてフルートが一番前で聴こえて他の楽器が後ろでなっているのが浮遊感を演出している、『白い炎』はシンプルな曲だけれどもクラップが入っているのが好きだ、『波のり』は不思議な雰囲気で可愛くてカッコイイ、これもまさにスピッツで立体的になるサビの開放感が心地良い、イントロがカッコイイ、『日なたの窓に憧れて』は文句なしの名曲で終始鳴り続けるシーケンスが清廉で良い、特にCメロが好き、『ローランダー、空へ』の昇華する感じ、そして何より『リコシェ号』、コスモロジカルなシンセサイザーが与える軽い疾走感に歌詞部分でギターが一度収縮してまた響くこと、ベースのスクラッチする音、アウトロで曖昧になって消散していく様。ここまで来るともう変わらないだろうからようやくスピッツのアルバムで一番好きなものが固定したと思う。いつかスピッツのアルバムを総括するような形で記事を書きたいと思っている。やっぱりモトオフジワラの声かっけえなあ。僕は良くない意味でマイペースなのだと思う。マイペースとは一般的にはのろりとして周りの影響を最小限にしているように見える人間のことを指しているが僕の場合はより言葉通りの意味合いに近く周りを抑抑見ないようにするのである。まあどうでもいいか。いっつも終わりの方はこれだな。どうでもいいどうでもいい、はいはい。最近寝るのが遅く、来月はこんなことではいられないと思うがまあ生活リズムがグダグダでありんす。

意味が無いと言うことがまるで僕の役割のような……

【CD感想】おじゃる丸 オリジナル・サウンドトラック / おじゃる丸

プリン賛歌のフルバージョン収録です。この曲のイントロは結構ロック風で面白いですよね。今だとEDM風だったりストリングスを入れるアレンジをしても面白そうです。



【CD感想】No Line on the Horizon / U2

重苦しく暗鬱な雰囲気の漠漠としたアルバムです。ポピュラーなアルバムとは言えないですね。僕個人としては1つ目と2つ目、あとラストのボーナストラックの曲が大幅に抜けています。ほかの曲はモノトニックで何回も聴こうとは思えませんでしたが、やはりこの3曲が途轍もないです。


1.No Line On The Horizon ★★★★★

アルバムのオープニングとして完璧な曲じゃないですか。スモークのように地上に停滞するサウンドが良いです。アルバムのタイトルチューンでもありますが、『No Line On The Horizon』、美しい言葉ですよね。


2.Magnificent ★★★★★

イントロ、特に40 秒辺りからの展開が気持ち良いです。鳴動するギターが印象的。タイトルの通り壮大な曲です。


3.moment Of Surrender ★★★★☆


4.Unknown Caller ★★★★★


5.I'll Go Crazy If I Don't Go Crazy Tonight ★★★☆☆


6.Get On Your Boots ★★☆☆☆

アルバムだとかなり浮いていると思いますが、シングルなんですね、これ。


7.Stand Up Comedy ★★★☆☆


8.Fez - Being Born ★★★★☆


9.White As Snow ★★★☆☆


10.Breathe ★★★★☆


11.Cedars Of Lebanon ★★★☆☆


12.No Line On The Horizon 2 ★★★★★

ボーナストラックで1曲目の別バージョンです。ドラムが主張していてよりバンドサウンドになっています、あとは中盤の落ち着いていたところもサウンドが響くようになっています。曲単体で見た時にはこっちのバージョンの方が重厚で好きです。バージョンいずれにしても歌詞含めてこれは名曲です。欲を言えば、バージョン2はアウトロがもっと長かったら良かったとは思いました。


ノー・ライン・オン・ザ・ホライゾン

ノー・ライン・オン・ザ・ホライゾン

  • アーティスト:U2
  • 出版社/メーカー: UNIVERSAL INTERNATIONAL(P)(M)
  • 発売日: 2009/02/25
  • メディア: CD


【詩】廻廊

おお、私の背後にある虎よ、その眼は光を見ている、闇を見ている
未だ真新しい爪牙は使うことはないだろう
それというのもこの私が、この私が、あまりに……

詩はひとつだけでいい
われわれははじめから何もかもを分っているのだ
そして人間は何もかもを脆い言葉に直しては駄目にして修理していく作業の従事者……
われわれははじめから理想だったのだ
われわれははじめから永遠だったのだ
われわれは連関の中にあるのではない……

そう、私に詩はひとつだけでいい
私の詩は私のおわりのときにはじまる
それは文字にはならぬ、文字ではないために
私は文字を書く、そうだ、それでも私は文字を書く
ああ、私の虎が未来の終端に立ち出づるときの咆哮こそが詩になる
われわれは、われわれは、漸近しようとしているのではない
われわれこそが漸近者なのだ……

【2019/12】

2010年代も終わりということである。来年はオリンピックイヤーということに一応なっているがまあ全く関係ないのである。オリンピックが終わったらこの国はどうなるんでしょう。それもまあ関係ない気持ちでいるが実際は誰しもそうではない。それぞれの人間の性質は変わるものではなく変わらないものがほとんどで、友達の消しゴムを隠したりして楽しむようなくだらない子供はずっとそのままくだらないのである。そんなことは大人はもう分かっているはずなのにそれを自覚するだけの自意識を持っていないから、大人になれば責任感が芽生えて云々と講釈垂れながら自分のことは意にも介さず放っておく。そりゃ確かに大人になれば少しは変わるだろうが、実際何も変わっていないと言っても問題ない。立ち位置しか変わってないんだから。だいたい中学生ぐらいでもう人間ってのは出来上がってるんだから後にどうにかなったとしたらそれは強制によるものでしかない。しかし段々忙しくなってきた(無論これまでの生活との比である)。自らが気に入らないことがあれば本気で腹を立てる人間がいるが、よくもまあそうなれるもんだと思う。僕は怒ろうとしてもすぐにそれを疑ってしまってなぜだろうかうまく腹を立てることができない。腹を立てているように見える人間はどうやら本気で腹を立てているのらしいから驚きである。別に怒りだけじゃない、他の色々もそうらしい。僕のこんなのは時々呆れられる。正しさがある人間。僕から言わせれば辻褄合わせがお上手なだけで何もしないほうがずっとマシだと思うがあちらさんから見れば僕はただのバカで、あちらさんは僕の意見を無視できるが、僕はそう言われると確かに僕はバカだなと納得してしまう、ここにあちらさんとこちらの違いがあるのだ。まあどうでもいいが。そりゃまあわざわざ言わなくてもいいことではあるが言わずにはいられない。役に立つとか立たないとかどうでもいいじゃないか?今のインターネットは弱者が同じ弱者とコミュニティを形成して互いに傷の舐め合いをしている場所が多すぎる。

生活は悪くない。